「観たかった~!」と、ずっと未練たっぷりだった
映画「夜のとばりの物語」。
このきれいな色と黒のコントラスト!
一目でその美しさに心奪われてしまったのです。
でも、私がこの映画を知ったとき、すでに大阪は終了(涙)、
今は名古屋で上映しています。
「観たい」 「観たい」 「観たい」
心は千々に乱れるばかり・・・
いっそのこと「エイッ!」と、観に行ってきました。
~以下、映画の内容にもふれています~
ワタクシviolaの感想
夢か幻か、とても美しい映画でした。
名古屋まで来た甲斐があった(涙)
★★★ 星三つ です!
★(1つ星)←鑑賞した映画
★★(2つ星)←鑑賞して「良かった」と思った映画
★★★(3つ星) ←鑑賞して「ぜひもう一度観てみたい」と思った映画
まず、邦題の「夜のとばりの物語」っていうのがいいです。
原題は「Les Contes de la Nuit」、
そのままだと「夜の物語」になるのでしょうか。
たまに「何じゃこれ」的邦題を見つけることがありますが、
「夜のとばりの物語」は抒情的でいいですね。
あらすじは、
物語好きな若い男女とおじいさんの3人が、
古い映画館で思いつくまま即興のおとぎ物語を演じ、
夜はふけていく、
というもの。
物語は、
・狼男
・ティ・ジャンと瓜二つ姫
・黄金の都と選ばれし者
・タムタム少年
・嘘をつかなかった若者
・鹿になった娘と建築家の息子
の6つの短編です。
この映画のコピー
「夜のとばりが下りる頃、愛はその深さを試される」
ですが、
愛についての短編ばかりではありません。
ただ、このコピーもなかなかにキャッチーな感じでいいと思います。
とにかく、映像が美しい!
色鮮やかななか、黒のシルエットが映える影絵の世界。
平面と立体が交錯して、まさに夢の中のようです。
迷った末に「3D・吹き替え版」を選んで正解でした~♪
そして、音楽と物語の世界観。
非日常のファンタジーな世界をふわふわ飛んでいる気分。
まさに、私にとって「命の洗濯」的映画です。
影絵で表現されている人の横顔が特に好きです。
何て言えばいいのか、どことなくエキゾチックで
バランスのとれた理想のシルエット。
まるでエジプトのネフェルティティ像のよう。
体つきも身のこなしも、しなやかで自然な動きがステキです。
私は今までアニメ映画にはあまり興味がありませんでしたが、
この作品の美しさには感動しました。
監督のミシェル・オスロ氏はフランス人。
フランス人の美への好奇心や探究心の強さが、
この素晴らしい作品を生み出したんですね。
思わず涙したのは「嘘をつかなかった若者」。
チベットでしょうか、背景にある曼荼羅が美しい仏教の国が舞台。
世にも珍しい、言葉を話せる馬と、その世話係の若者の愛
(日本的には友情)の話です。
愛する女性(実は悪だくみしている隣国の王女)の命を救うには、
親友である馬を殺さなければならない。
この重すぎる選択を迫られる若者。
彼は馬を殺そうとしますが、どうしてもできず、
馬の前に泣き崩れて全てを打ち明けます。
「君を殺すことなんてできない。だって君を愛しているから」
馬も静かに答えます。
「ぼくも君を愛している。その証を見せるよ」
次の日、馬は毒草を食べて死に、自分の心臓を若者に差し出したのです。
親友のために自分の命を投げ出すなんて、何て気高い友情なんでしょう!
「走れ、メロス」的世界。
思い出すだけで、ああ、涙が・・・
ところで、私は動物が絡むと非常に涙腺が弱くなります。
口蹄疫、鳥インフルエンザ、クマのエサ不足・・・etc.
動物関連の深刻なニュースを目にしただけで胸がいっぱいになり、
早くも涙がこみ上げてきます。
パンダ、コアラ、ペットたち・・・
そういう幸せそうな類には心が動かされないですが、
人間社会の中で一方的な弱者の立場に立たされている動物に
反応するみたいです。
前世は人間にひどい目に遭わされた動物だったんでしょうか。
ちょっと脱線しましたが、物語のあらすじはこうです。
全ては、王様と隣国の王様の自慢比べから始まったのです。
王様は、言葉を話す馬を、隣国の王様は、歌を歌う馬を、
どちらも同じくらい珍しい馬を持っていました。
次に王様は、この国にはもう一つ珍しいものがある、と言います。
それは、馬の世話係の若者が、正直で決して嘘をつかない、ということ。
隣国の王様は、それはすごい!と驚きつつも半信半疑。
本当にその若者が嘘をつかないか賭けをしましょう、と言い、
お互いの領土の半分を賭けることになりました。
何とかして若者に嘘をつかせようと策略する、隣国の王様と王女。
王女は、美しい旅の娘に化けて若者の前に現れ、
やがて二人は恋人どうしになります。
ある日突然、娘は病に倒れ(仮病)、必死に看病する若者に
虫の息でこう言います。
「自分は間もなく死ぬだろう。この病気を治す方法はただ一つ、
馬の心臓を食べること。だけど、あなたはあの馬を私のために殺せる?」
馬が確かに死んだことを確認すると、王女は若者の前から消えました。
親友も恋人も失って悲しむ若者に、王様から呼び出しがあります。
そして、王様の隣には隣国の王様が。
馬はどうしたのか、と聞かれた若者は、悩みながらも
正直に自分のせいで死んでしまったと申し上げます。
王様は若者の正直さを褒めたたえます。
隣国の王様もすっかり若者に感心し、喜んで領土の半分を差し出し、
視線を移しながら、残り半分も差し出すことになりそうだと言います。
その視線の先には、すっかり心を入れ替えた王女。
若者に許しを乞い、愛を告白。
(!)
若者は即座に王女にプロポーズ。
(!!)
さらにそこへ、王女の愛馬、歌を歌う馬が登場、
実は、死んでしまったあの馬の子どもを宿していることがわかります。
(!!!)
とうとう最後、王女もまた若者の子どもを宿していて、自分も馬も
同じ月に子どもが生まれることになりそうだと若者に伝えます。
(!!!!)
めでたし、めでたし。
輪廻ですね、仏教的思想ですね。
この、少々乱暴で「力技」的なハッピーエンド、いいですね~。
私的にツボです。
(*^.^*)
この絵本のような美しい映画は、
たまには息抜きして子どもに戻りたいと思う、
大人向けのロマンチックなおとぎ話でした。
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映画「夜のとばりの物語」。
このきれいな色と黒のコントラスト!
一目でその美しさに心奪われてしまったのです。
でも、私がこの映画を知ったとき、すでに大阪は終了(涙)、
今は名古屋で上映しています。
「観たい」 「観たい」 「観たい」
心は千々に乱れるばかり・・・
いっそのこと「エイッ!」と、観に行ってきました。
~以下、映画の内容にもふれています~
ワタクシviolaの感想
夢か幻か、とても美しい映画でした。
名古屋まで来た甲斐があった(涙)
★★★ 星三つ です!
★(1つ星)←鑑賞した映画
★★(2つ星)←鑑賞して「良かった」と思った映画
★★★(3つ星) ←鑑賞して「ぜひもう一度観てみたい」と思った映画
まず、邦題の「夜のとばりの物語」っていうのがいいです。
原題は「Les Contes de la Nuit」、
そのままだと「夜の物語」になるのでしょうか。
たまに「何じゃこれ」的邦題を見つけることがありますが、
「夜のとばりの物語」は抒情的でいいですね。
あらすじは、
物語好きな若い男女とおじいさんの3人が、
古い映画館で思いつくまま即興のおとぎ物語を演じ、
夜はふけていく、
というもの。
物語は、
・狼男
・ティ・ジャンと瓜二つ姫
・黄金の都と選ばれし者
・タムタム少年
・嘘をつかなかった若者
・鹿になった娘と建築家の息子
の6つの短編です。
この映画のコピー
「夜のとばりが下りる頃、愛はその深さを試される」
ですが、
愛についての短編ばかりではありません。
ただ、このコピーもなかなかにキャッチーな感じでいいと思います。
とにかく、映像が美しい!
色鮮やかななか、黒のシルエットが映える影絵の世界。
平面と立体が交錯して、まさに夢の中のようです。
迷った末に「3D・吹き替え版」を選んで正解でした~♪
そして、音楽と物語の世界観。
非日常のファンタジーな世界をふわふわ飛んでいる気分。
まさに、私にとって「命の洗濯」的映画です。
影絵で表現されている人の横顔が特に好きです。
何て言えばいいのか、どことなくエキゾチックで
バランスのとれた理想のシルエット。
まるでエジプトのネフェルティティ像のよう。
体つきも身のこなしも、しなやかで自然な動きがステキです。
私は今までアニメ映画にはあまり興味がありませんでしたが、
この作品の美しさには感動しました。
監督のミシェル・オスロ氏はフランス人。
フランス人の美への好奇心や探究心の強さが、
この素晴らしい作品を生み出したんですね。
思わず涙したのは「嘘をつかなかった若者」。
チベットでしょうか、背景にある曼荼羅が美しい仏教の国が舞台。
世にも珍しい、言葉を話せる馬と、その世話係の若者の愛
(日本的には友情)の話です。
愛する女性(実は悪だくみしている隣国の王女)の命を救うには、
親友である馬を殺さなければならない。
この重すぎる選択を迫られる若者。
彼は馬を殺そうとしますが、どうしてもできず、
馬の前に泣き崩れて全てを打ち明けます。
「君を殺すことなんてできない。だって君を愛しているから」
馬も静かに答えます。
「ぼくも君を愛している。その証を見せるよ」
次の日、馬は毒草を食べて死に、自分の心臓を若者に差し出したのです。
親友のために自分の命を投げ出すなんて、何て気高い友情なんでしょう!
「走れ、メロス」的世界。
思い出すだけで、ああ、涙が・・・
ところで、私は動物が絡むと非常に涙腺が弱くなります。
口蹄疫、鳥インフルエンザ、クマのエサ不足・・・etc.
動物関連の深刻なニュースを目にしただけで胸がいっぱいになり、
早くも涙がこみ上げてきます。
パンダ、コアラ、ペットたち・・・
そういう幸せそうな類には心が動かされないですが、
人間社会の中で一方的な弱者の立場に立たされている動物に
反応するみたいです。
前世は人間にひどい目に遭わされた動物だったんでしょうか。
ちょっと脱線しましたが、物語のあらすじはこうです。
全ては、王様と隣国の王様の自慢比べから始まったのです。
王様は、言葉を話す馬を、隣国の王様は、歌を歌う馬を、
どちらも同じくらい珍しい馬を持っていました。
次に王様は、この国にはもう一つ珍しいものがある、と言います。
それは、馬の世話係の若者が、正直で決して嘘をつかない、ということ。
隣国の王様は、それはすごい!と驚きつつも半信半疑。
本当にその若者が嘘をつかないか賭けをしましょう、と言い、
お互いの領土の半分を賭けることになりました。
何とかして若者に嘘をつかせようと策略する、隣国の王様と王女。
王女は、美しい旅の娘に化けて若者の前に現れ、
やがて二人は恋人どうしになります。
ある日突然、娘は病に倒れ(仮病)、必死に看病する若者に
虫の息でこう言います。
「自分は間もなく死ぬだろう。この病気を治す方法はただ一つ、
馬の心臓を食べること。だけど、あなたはあの馬を私のために殺せる?」
馬が確かに死んだことを確認すると、王女は若者の前から消えました。
親友も恋人も失って悲しむ若者に、王様から呼び出しがあります。
そして、王様の隣には隣国の王様が。
馬はどうしたのか、と聞かれた若者は、悩みながらも
正直に自分のせいで死んでしまったと申し上げます。
王様は若者の正直さを褒めたたえます。
隣国の王様もすっかり若者に感心し、喜んで領土の半分を差し出し、
視線を移しながら、残り半分も差し出すことになりそうだと言います。
その視線の先には、すっかり心を入れ替えた王女。
若者に許しを乞い、愛を告白。
(!)
若者は即座に王女にプロポーズ。
(!!)
さらにそこへ、王女の愛馬、歌を歌う馬が登場、
実は、死んでしまったあの馬の子どもを宿していることがわかります。
(!!!)
とうとう最後、王女もまた若者の子どもを宿していて、自分も馬も
同じ月に子どもが生まれることになりそうだと若者に伝えます。
(!!!!)
めでたし、めでたし。
輪廻ですね、仏教的思想ですね。
この、少々乱暴で「力技」的なハッピーエンド、いいですね~。
私的にツボです。
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